クリスマス ショートストーリー

靴下を暖炉にかけてサンタさんが来るのを子供たちは楽しみにしてベッドにもぐり込む
健太もそんなひとりだ
だが、健太の家は団地住まいでもちろん暖炉なんてない
あるのは10年ほど前に買い換えたエアコンくらいなものだ
健太「お父さん、おうちには煙突がないけどサンタさんはどこから入ってくるの?」
父「サンタさんは煙突がないから窓から入ってくるんじゃないか?」
健太「じゃあ、窓を開けておかなくていいの?」
父「サンタさんは窓が開いてなくても入れるからいいんだよ」
翌朝、健太の枕元にはサンタクロースからの贈り物がありました
その袋の中には健太が欲しがっていたおもちゃの機関車が入っていました
健太「お父さん、サンタさんが来てね、それでね欲しかった機関車をプレゼントしてくれたよ」
父「ほー、じゃあ窓からサンタさんが入ってきたのかな」
健太「そうだよ、だってほら」
と健太は曇った窓を指差しました
そう、健太が寝ているあいだに父が窓に指でなぞって
こう書いたのです。

「Mery X’mas けんた」

Mery X’mas!